第8回メール講座:相続手続きの進め方について(不動産名義変更)

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不動産の名義変更は初めてなのでよくわかりません・・・customer07

素人が自分でやるのは難しいでしょうか??

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不動産名義変更の流れを教えてほしいです!!

故人様が不動産を所有されているケースは大変多いです。

故人様名義の不動産については、相続人の方へ不動産名義変更が必要となるのですが、「何もわからない・・・」という方も少なくありません。

「相続手続き(不動産名義変更)の進め方」について理解し、「自分で手続きするのか」・「専門家に任せるのか」の判断基準としていただければと思います。

このページでは、「相続手続きの進め方(不動産名義変更)」について司法書士が解説いたします。

不動産名義変更のおおまかな流れ

不動産の名義変更では主に以下の順番で手続きを進めていくことになります。

1.不動産の調査
2.必要書類の取得
3.法務局への提出書類の作成
4.法務局へ不動産名義変更の申請
5.法務局での審査期間
6.完了書類の受取
7.登記簿謄本の取得

以下、それぞれの手続きの進め方について簡単に紹介いたします。

1.不動産の調査

不動産名義変更を進めるにあたって、まず「不動産の調査」をする必要があります。

不動産調査によって、「どこの」不動産を名義変更するのかをハッキリさせておきましょう。

お手元に
・固定資産税の納税通知書
・不動産の権利証
といった書類があれば、そこに不動産の情報が記載されています。

その情報をもとに、最寄りの法務局で「登記簿謄本」を取得しましょう。

2.必要書類の取得

不動産調査が終われば、次に「必要書類の取得」をしましょう。

【必要書類について】

・故人様の戸籍謄本
・故人様の住民票の除票
・相続人の戸籍謄本
・相続人の印鑑証明書
・住民票(不動産を相続する方の)
・固定資産評価証明書

一般的な不動産名義変更では、このような書類が必要となります。

各役所にて、必要書類の取得をしましょう。

3.法務局への提出書類の作成

必要書類が揃ったら、不動産名義変更を申請する準備の段階です。

名義変更の申請する際に「法務局に提出する書類」を事前に作成することが必要です。

【法務局への提出書類について】

・相続登記申請書
・相続関係説明図
・遺産分割協議書
・登記用委任状

一般的な不動産名義変更では、このような書類が必要となります。

4.法務局への不動産名義変更の申請

書類の作成が終わったら、いよいよ名義変更の申請です。

法務局には「管轄」があります。不動産所在地の管轄法務局に申請をしましょう
管轄を間違えると、申請が通りませんので注意してください。

【法務局の管轄について】
http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/kankatsu_index.html
こちらで管轄の法務局の確認ができます。

5.法務局での審査期間

申請した日に不動産名義変更が完了することはありません。

申請日から完了日まで「1~2週間」をかけて、法務局にて申請に不備がないかどうか審査をしています。

特に不備(訂正が必要な点)がなければ、約2週間後に無事に名義変更が完了します。

もし、名義変更の申請に不備(訂正が必要なところ)があったときは??

この場合は、法務局から電話がかかってきます。

内容は、

「○○が間違っているので、訂正しに法務局まで来てください」(補正の連絡)

「○○が間違っているので、申請を取り下げて再度申請をやり直してください」(申請取り下げの連絡)

このような連絡があったときには、「現地の法務局まで出向く」・「申請を一からやり直す」という手間が必要になります。

6.完了書類の受取

やっと、不動産名義変更が完了いたしました。

法務局からの完了書類を受け取りましょう。

・現地まで取りに行く
・書留郵便で送ってもらう
(送料は当事者負担:申請するときに「返信用封筒と切手」を入れておく)

法務局から送られてくる書類の中に「新しい権利証(登記識別情報通知)」が同封されていますので、厳重に保管してください。

7.登記簿謄本の取得

最後に、最寄りの登記簿謄本を取得しておきましょう。

不動産の名義変更が完了し旨を登記簿謄本にて確認したら、無事すべての手続きが完了です。

相続手続きの進め方(不動産名義変更):まとめ

最後までお読みいただき本当にありがとうございます。
少し長くなってしまいましたので、最後にまとめます。

【不動産の名義変更の進め方】

1.不動産の調査
2.必要書類の取得
3.法務局への提出書類の作成
4.法務局へ不動産名義変更の申請
5.法務局での審査期間
6.完了書類の受取
7.登記簿謄本の取得

自分で手続きを頑張ると「2~3ヶ月くらい」かかると思います。
大変なときは、専門家へ相談することも良いかもしれません。

この記事を執筆した人  司法書士 椎名 秀樹(しいな ひでき) 東京司法書士会6856号

相談担当の司法書士

平成元年  千葉県匝瑳市生まれ
(九十九里の海沿いの街です)
平成20年 千葉県立成東高校卒業
(小学校~高校まで野球部に在籍)
平成24年 法政大学経済学部卒業
平成24年 司法書士試験合格
平成24年 都内司法書士法人に入社
平成27年 独立のため退社(3年間修業)
平成27年 日本みらいと司法書士事務所開設

趣味:読書(日本の小説が多いです。)
好きな作家:森見登美彦、三浦しをん、太宰治

「困っている人を助けること」・「人を笑顔にすること」ができる司法書士という資格に魅力を感じ、4年半という長い受験期間を経て司法書士になりました。

皆様の不安を安心に変えることができる司法書士という仕事に強い誇りを感じています。

地域に根差した親しみやすい司法書士となれるよう努力していきたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

・次回の予告:次回は「相続手続き(預貯金&株式の進め方)をカンタン解説!!」をお送りします。


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