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遺産が国庫に帰属する場合とは?

故人の遺産は、通常は「相続人又は受遺者」に承継されます。

ただ、遺産相続の事例は様々です。
大変レアケースですが、財産が国庫に帰属する場合があります。(国のものとなる)

これは、どのようなケースが該当するのでしょうか?

このページでは「遺産が国庫に帰属する場合」について解説します。

遺産は相続人(受遺者)に承継されるのが原則

故人の遺産は、

・相続人
・受遺者(遺言書により指定された人物)

に承継されることが一般的です。
そのため、原則として遺産が国のものになるケースはありません。

しかし、例外もあります。
ある条件を満たす場合には、故人の遺産は国のもととなってしまいます。

遺産が国庫に帰属する条件

遺産が国のもととなってしまうのは、

1.相続人不存在
2.受遺者もいない(遺言書がない)
3.故人に対する債権者もいない
4.特別受益者もいない
5.財産の共有者もいない

という上記の条件全てを満たす場合のみです。

これは大変珍しく、遺産が国庫に帰属する事例は大変少ないです。

それでは以下、条件をひとつずつ解説いたします。

1.相続人不存在

故人に法定相続人が存在する場合、権利義務は相続人に承継されます。
(相続人がいる=遺産は国のものにならない)

しかし、稀に故人に相続人がいないというケースがあります。

故人に、

・配偶者
・子(孫)
・親(祖父母)
・兄弟姉妹(甥・姪)

のいずれも存在しない場合です。

このような場合には「相続人不存在」の状態となります。

相続欠格・廃除に該当・相続放棄=相続人不存在

相続人該当者はいるにも関わらず、相続人不存在になるケースがあります。
矛盾するような話ですが、ありうる話です。

それは、相続人該当者の全員が相続放棄をした場合です。

・配偶者
・子(孫)
・親(祖父母)
・兄弟姉妹(甥・姪)

上記の相続人該当者全員が相続放棄をした場合は、結果として相続人不存在となります。
相続放棄により「はじめから相続人でなかった」と扱われるからです。

また、相続人全員が相続欠格・廃除に該当するケースでも相続人不存在となります。

2.受遺者がいない(遺言書がない)

上記で説明した「相続人不存在」の事例であっても、受遺者が存在することがあります。

受遺者とは「遺言書により財産取得者として指定された人物」のことを指します。
(「全財産をAさんに遺贈する」:Aさんは受遺者)

受遺者がいれば、その人物が遺産を承継します。
(遺産は国庫に帰属しない)

3.故人に対する債権者がいない

相続人不存在の場合、故人の遺産は「法人」となります。
(「相続財産法人」となる。)

このとき、債権者に対する債権届出の公告がされます。

故人に対する債権を届け出た相続債権者は、遺産の中から弁済を受けることとなります。

したがって、債権者がいる場合には「債権該当額」の遺産は国庫に帰属しません。

4.特別受益者もいない

「相続人不存在・受遺者も不存在」の場合には特別縁故者が財産取得の可能性を持ちます。

特別縁故者とは、

・法定相続人に該当しない
・しかし、故人に特別の貢献寄与をした人物

を指します。

特別縁故者に具体例は「内縁の配偶者」です。

相続人・受遺者がいない場合でも、特別縁故者に該当する人物がいる場合には、その人物が財産分与により遺産を取得します。

5.財産の共有者がいない

特別縁故者すら存在しない場合には、財産の共有者が遺産持分を取得することができます。

【基本事例】
・故人A
・共有者B
・AB2人で不動産を2分の1ずつ共有していた

という事例を想定してください。

上記の事例において「相続人・受遺者・特別縁故者が不存在」の場合は、不動産共有者であるBさんが共有持分を取得します。

なお、共有者が取得できるのは「共有財産のみ」です。

・共有している財産→共有者が遺産取得する
・共有でない故人単独の財産→取得できない

という結論になります。

上記の条件全てを満たす:遺産は国庫に帰属する

ここまで説明した

1.相続人不存在
2.受遺者もいない(遺言書がない)
3.故人に対する債権者もいない
4.特別受益者もいない
5.財産の共有者もいない

の全ての条件を満たす場合には、故人の遺産を取得すべき人物が誰も存在しません。

その結果、最終的に財産は「国庫」に帰属するのです。
要するに国の財産となるということです。

まとめ

ここまで「故人の遺産が国庫に帰属するケース」について解説いたしました。
上記で解説した条件全てを満たす場合、遺産が国庫に帰属すると覚えてください。

・遺産は原則「相続人・受遺者」が取得する
・稀に遺産が国庫に帰属するケースがある
・国庫に帰属=国の財産となる


・トップページ(日本みらいと司法書士事務所:椎名秀樹)

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