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遺産分割協議書の作成後、相続人が住所変更したケース

相続手続きを進める際には、相続人全員での話し合い(遺産分割協議)が必要です。

協議成立の際は「遺産分割協議書」という法律文書を作成し、その後、申請手続きを進めていくという流れになります。

遺産分割協議書の作成後すぐに手続きをすればよいのですが、手続き申請まで期間が空いてしまうことも考えられます。

その間に相続人に住所変更が起こる可能性あり

そのあいだに、引っ越しをした相続人がおり

・遺産分割協議書に押印した日付の住所
・実際に手続きを申請するときの住所

が異なる場合があります。

このようなケースではどのように対応すればよいのでしょうか?
このページでは「遺産分割協議書の調印後に相続人が住所変更した場合」について解説いたします。

遺産分割協議書を作り直す必要はない!

相続手続きを行う時期と引っ越しの時期が重なることはやむを得ないことです。

・遺産分割協議書の押印日時点の住所
・名義変更手続きの申請日時点の住所

が異なっていても法律上文書の効力には全く問題ありません。
そのため、新住所で遺産分割協議書を作り直す必要もありませんのでご安心ください。

「住所変更の変遷を証明する書類」が必要な場合あり

相続人に住所移動がある場合は

・遺産分割協議書に記載の住所
・申請日現在の住所

が異なります。

このままでは両者の同一性の確認ができません。(同姓同名の人物である可能性を排除できない)

したがって、手続き内容によっては「住所の変遷を証明する資料(住民票または戸籍の附票)」が必要になることがあります。(必要ではないケースもある)

以下、手続き別・場面別に解説していきます。

相続登記(不動産の名義変更)のケース

故人名義の不動産について行う手続きを相続登記といいます。

相続登記では「誰が不動産名義を承継するのか」によって取扱いが異なります。

住所変更した相続人が不動産を相続する場合

この場合には「住所の移動を証明する住民票(または戸籍の附票)が必要」です。

不動産所有者は登記簿に「住所・氏名」の情報が記録されます。そのため、住民票の提出が必要なのです。

前住所とのつながりが分からない住民票を提出した場合、法務局の登記官からすると「え、誰?」となってしまいます。
(同一人物であることの確認ができない。)

そのため、遺産分割協議書に記載された前住所の表示がある住民票を準備してください。
もちろん、引っ越し後に取得した最新の住民票のことです。

【旧住所の住民票でも登記できるけれども..】
実は古い住所の住民票でも相続登記はできてしまいます。
ですが、「旧住所」が登記簿に反映されることとなります。

更正登記という余計な作業が増えてしまいますので、住民票は最新のもので登記申請してください。

住所変更した相続人が不動産を相続しない場合

この場合には、住所変遷の分かる資料(住民票)の準備は不要です

不動産を相続しない方については、法務局に住民票を提出することはありませんし、登記簿に住所が記録されることもありません。
そのため、特に住所変遷を証明する住民票の取得は不要です。

【印鑑証明書が古い住所でも問題ありません】
遺産分割協議書がある場合、押印した相続人の印鑑証明書を提出します。こちらについては、旧住所のものであっても問題ありません。

預貯金についても同じように取り扱う

預貯金についても上記と同じように考えていただいて構いません。

・預金を相続する人=住所変遷を証明する住民票(戸籍附票)がいる
・預金を相続しない=住民票を準備する必要なし

まとめ

ここまで「遺産分割協議書の作成後に住所変更した場合の対応法」について解説してきました。
場合によっては住民票(戸籍の附票)が必要になるということを覚えていただき、今後の相続手続きにお役立てください。

・遺産分割協議書作成後に相続人が住所変更することもある
・既に作成した遺産分割協議書は有効
・場合によっては住民票(戸籍の附票)が必要になることがある

最後に

ここまでの解説でお分かりのように、遺産分割協議書調印後に住所変更があると「ややこしい」です。

そのため、可能であれば

・遺産分割協議書作成後、すぐに手続き申請する
(間が空けない方がいい)
・近日中に住所変更の予定がある人がいる場合、それを待ってから遺産分割協議書を作る

という方法が良いと思います。


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