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遺贈(包括遺贈・特定遺贈)と債務の関係は?

遺言書によって相続人等に財産を与えることを「遺贈」といいます。

遺言書を書いた人物が多額の債務を抱えていたケースがあります。
この場合、受遺者(遺贈を受けた人)は債務を引き継ぐのでしょうか?

このページでは、遺贈(包括遺贈・特定遺贈)と債務について解説いたします。

遺贈の種類により債務の取扱いが異なる!

遺贈には「包括遺贈・特定遺贈」の2種類があります。

遺贈により債務を承継するかどうかは「包括遺贈」・「特定遺贈」によって結論が分かれます。
以下、それぞれについて詳しく解説いたします。

包括遺贈=債務を承継する

まずはじめに「包括遺贈と債務の関係」について説明いたします。

結論から申し上げますと、包括遺贈を受けた人は債務も承継します

包括遺贈とは?

包括遺贈とは、目的物を特定することなく遺産の全部又は一部を包括的に遺贈する形式です。

以下のような遺言書がある場合は、包括遺贈に該当します。

「相続財産の全てを孫Aに遺贈する」
「相続財産の2分の1を孫Bに遺贈する」

包括受遺者は相続人と同じ権利義務を持つ!

包括遺贈を受ける人(包括受遺者)は相続人と同じ権利義務を持ちます。
要するに「包括遺贈を受ける=相続人と同じ」ということです。

法定相続人は、相続により故人の権利義務の一切を承継します。
これには、当然ながら「債務(負債)」も含まれるのです。

したがって、包括遺贈を受けた人は債務(負債)も承継することになります。

特定遺贈=債務を承継しない

次に「特定遺贈と債務の関係」について説明いたします。

結論から申し上げますと、特定遺贈を受けた人は債務を承継しません
(包括遺贈とは結論が真逆となる。)

特定遺贈とは?

特定遺贈は「遺贈する財産を特定したうえ」で遺贈する形式です。

以下のような遺言書がある場合は、特定遺贈に該当します。

「甲土地は孫Aに遺贈する」
「三井住友銀行○○支店口座番号○○の預金は孫Bに遺贈する」

特定遺贈の受遺者:相続人と同じではない!

包括遺贈の受遺者(包括受遺者)は、相続人と同じ権利義務を取得します。
これに対し、特定遺贈を受けた人は相続人と同じ権利義務を持ちません。

特定遺贈を受けるとは、純粋に「遺言書に書かれている財産のみ」のを受けることです。
遺言書記載範囲外の債務については引き継ぎません。

特定遺贈の遺言書に債務の記載がある場合は?

特定遺贈の遺言書の中に「債務の記載」があるケースがあります。
いわゆる負担付遺贈と呼ばれるものです。

「債務○○○万円を引き継ぐことを条件に甲土地を遺贈する」
このような記載のある特定遺贈のことを「負担付遺贈」といいます。

この場合には、特定遺贈であっても債務を承継します。(例外)

財産より債務の方が大きい場合は?

ここまで、

・包括遺贈=債務を承継する
・特定遺贈=債務を承継しない(一部例外あり)

ということをご理解いただけたと思います。

なお、遺産相続の事例は多種多様です。
稀に「遺贈により受け取る財産より債務の方が大きいケース」があります。

このような場面で遺贈を受けてしまうと受遺者は借金を背負い込むことになり、結果として受遺者の生活が破綻してしまいます。

そのため、財産より負債が多い場合は「遺贈の放棄」を選択しなければなりません。

遺贈(包括遺贈・特定遺贈)の放棄は、「包括遺贈と特定遺贈の放棄について」にて詳しく解説しておりますのでご参照ください。

まとめ

ここまで遺贈(包括遺贈・特定遺贈)と債務について解説しました。
遺贈(包括・特定)によって結論が異なる旨を覚えていただき、今後の遺産相続のお役立てください。

・包括遺贈は債務を引き継ぐ
(相続人と同じ権利義務となる)
・特定遺贈は債務を引き継がない
(相続人と同じ権利義務とならない)


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