相続登記の必要書類(代襲相続の場合)

相続登記とは、故人所有の不動産について名義変更をする手続きのことです。相続登記をするためには、事前に書類準備が必要になります。

「シンプルな遺産相続の事例」であれば必要書類取得もそう難しくはないのですが、なかには複雑な案件もございます。

例えば遺産相続の際に、本来であれば相続人となる人が既に死亡している場合があります。

このような「被相続人の死亡以前に相続人が死亡してしまった場合の相続」のことを代襲相続といいます。

代襲相続の場合には通常より必要書類が多くなりますので、事前に確認しておきましょう。

このページでは相続登記の必要書類(代襲相続)について解説していきます。

そもそも代襲相続とは?

代襲相続とは「被相続人の死亡以前に相続人が死亡してしまった場合」の相続事例のことです。

相続登記の必要書類(代襲相続)

(代襲相続)の具体例

上記のケースは「父」の相続登記に関する事例です。
通常であれば、子供が相続人となるのですが、子(池袋美智子)が故人より先に死亡しています。

このようなときは、代襲相続により相続権が孫に移ります。

相続登記の必要書類について(代襲相続)

代襲相続の場面では相続登記の必要書類が複雑です。
具体的には「戸籍謄本」が、通常の相続登記と比較して変わります。

代襲相続発生時の必要書類(戸籍謄本)について説明いたします。

子が親より先に死亡している代襲相続

1.子が親より先に死亡している場合
2.孫がいる場合

この場合、代襲相続により孫が相続人になります。

この場合に必要な戸籍謄本の種類は

1.被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
2.先に亡くなっている子の出生から死亡までの戸籍謄本
3.相続人(孫)の現在の戸籍謄本

となります。

通常の相続登記であれば

1.故人の出生から死亡までの戸籍謄本
2.相続人の現在の戸籍謄本

のみで足りるのですが、代襲相続の場合には「先に死亡している人」についても「出生から死亡までの戸籍謄本」が必要となります。

兄弟姉妹の代襲相続の場合(相続登記)

次に兄弟姉妹の代襲相続について解説いたします。

故人の親族状況が

1.子(孫)がいない
2.両親は既に他界している

といった場合、兄弟姉妹が相続人となります。

ただ、他の兄弟姉妹も故人と同じく高齢です。
そのため、既に亡くなっている兄弟姉妹がいることも多いです。

そのようなときには兄弟姉妹についても代襲相続が適用されます。

【具体例】
被相続人A(子、孫いない・両親既に他界)
・兄Bがいたが、Aより先に亡くなっている。
・兄Bには子Cがいる。

→上記の事例ではAの遺産については「甥であるCさん」が相続することになります。

相続登記の必要書類について(兄弟姉妹の代襲相続)

この場合も「戸籍謄本」が、通常の相続登記と比較して変わります。

兄弟姉妹の代襲相続で必要となる戸籍謄本の種類は

1.被相続人Aの出生から死亡までの戸籍謄本
2.先に亡くなっている両親の出生から死亡までの戸籍謄本
3.先に亡くなっている「兄B」の出生から死亡までの戸籍謄本
4.相続人(甥であるC)の現在の戸籍謄本

となります。

代襲相続発生時には「先に死亡している兄B」についても「出生から死亡までの戸籍謄本」が必要となります。

ほかの必要書類は通常の相続登記と同じ!

相続登記(代襲相続の事例)で特に注意が必要なのは「戸籍謄本だけ」です。

これ以外の必要書類については基本的な相続登記と同じです。

・被相続人の住民票除票
・相続人全員の印鑑証明書
・不動産を相続する人の住民票
・固定資産評価証明書

詳しくは「相続登記の必要書類(基本編)」にて解説していますのでこちらをご参照ください。

まとめ

ここまで代襲相続のときの相続登記必要書類について解説いたしました。

代襲相続の場面では「戸籍謄本」について通常の相続登記より多くのものが必要になります。そのことを覚えておいてください。

相続登記は専門的なことも多く難しい手続きですが、このページが少しでも役に立てば嬉しいです。


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