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相続登記と保存行為とは?

故人が土地や家を所有されていた場合には、相続登記(不動産名義変更)が必要となります。

法定相続分の割合で相続登記する場合は、

・相続人全員で申請する
・他の相続人からの委任状をもらい、ひとりの代表相続人が申請する

といった方法が通常です。
(司法書士に依頼するときは司法書士への委任状)

相続人のうちの一人が単独で相続登記できる制度=保存行為

しかし、相続人の一人が単独で法定相続分による相続登記を申請できる制度があります。それを「保存行為による相続登記」といいます。

保存行為によって相続登記をするときは、他の相続人からの委任状なくして「1人の相続人が単独で」相続登記をすることができるのです。(認知症の相続人がいるときに使われることが多いです)

このページでは、相続登記と保存行為について紹介いたします。

ほかの相続人の関与なしで登記できる

【事例:相続人A・Bの2人】

1.相続人全員で相続登記の申請をする。
2.相続人Aが相続人Bに委任状を発行し、Bが相続登記を申請
3.相続人A・Bが司法書士に委任状を発行し、司法書士が登記申請

通常であれば、相続登記は上記のいずれかの方法により行われます。(保存行為でない)

保存行為(例外)は、相続人のうちの一人(B)が他の相続人(A)からの委任状無くして単独で相続登記を申請できるというものです。

相続人の中に「認知症の方が含まれるといった場合」には有効です。

保存行為による相続登記は「法定相続分どおり」

保存行為による相続登記は、法定相続分に従って相続登記をする場合に適用できる制度です。

法定相続分と違う割合で相続登記したいときには「保存行為による相続登記」は使えません。

法定相続分の例

相続人が2人以上いる場合、各相続人は法律で定められた相続分(法定相続分)を持ちます。

故人:父
相続人:長女、次女、三女
相続分:各3分の1ずつ

保存行為の注意点:申請人以外には権利証が発行されません!

なお、保存行為は他の相続人からの委任状が不要なので便利である一方で、大切な注意点があります。

それは、登記識別情報(従来の権利証)が申請人以外には発行されないことです。
上記の保存行為の例では、Bが相続登記を「保存行為」で申請しています。

Bに登記識別情報の発行はされますが、Aには発行されません。
Aは権利証を持っていない状態になります。→保存行為の注意点です。

相続登記の申請人とならない者には登記識別情報は発行されないという決まりなのです。

なお、はじめに示した通常の相続登記の方法(保存行為でない3パターン)のときには、全員に登記識別情報が発行されます。

特殊な事情がない限り、通常の相続登記の方法を!

登記識別情報は相続不動産を処分するときに必要となります。

保存行為により相続登記をした後に不動産を売却する場合、権利証が無いために特殊な手続き(事前通知・本人確認情報の提供)を要します。

その結果、通常よりも手間・費用が掛かってしまいます。
ですので、他の相続人の協力が得られるとき(特殊な事情のない限り)は保存行為を使って相続登記をすることはお勧めしていません。

まとめ

ここまで相続登記と保存行為について解説いたしました。
保存行為という制度の概要を覚えていただき、今後の相続登記にお役立てください。

・法定相続分で相続登記をするとき、保存行為による相続登記ができる
・ほかの相続人の関与不要(単独で申請可能)
・保存行為で相続登記をすると、申請者以外には権利証が発行されない
・特殊な事情の無い限り使うべきではない


・相続税申告.com(東京 池袋 相続税申告)

・日本みらいと司法書士事務所(トップページ)

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