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未成年者が含まれるときの遺産相続:特別代理人とは?

遺産相続が発生すると、相続人同士で遺産の分配について話し合い、その結果に基づいて遺産相続手続きを進めていきます。

ただ、未成年の相続人が含まれている場合には注意が必要です。通常の相続手続きとは対応方法が異なります。

相続手続きを行う前提として、家庭裁判所の手続き(特別代理人選任)が必要となることもあるのです。

このページでは未成年が含まれる遺産相続(特別代理人)について解説いたします。

未成年の相続人がいるときは、特別代理人の選任が必要な場合あり

相続人の中に未成年が含まれているときの相続手続きには、注意が必要です。

先ほども申し上げたように、相続手続きの前提として家庭裁判所の手続き(特別代理人選任)を要する事例があるからです。

特別代理人とは?

通常、未成年者の代理は親権者(親)が行使します。

特別代理人とは「今回の遺産相続限定で」未成年を代理する人のことを指します。
遺産分割協議書には、特別代理人が代理人として署名押印をします。

特別代理人が必要となるケース

ただ、全ての相続ケースで未成年の相続人に特別代理人が必要になるわけではありません。

特別代理人が必要となるのは、

1.遺産分割協議をするとき
2.親権者と未成年者が利益相反の関係にあること

この両方を満たしている時にのみ、特別代理人の選任が必要となるのです。

(遺産分割協議への参加は法律行為であるため未成年は参加できません。仮に参加し、未成年の署名・押印があったとしても無効となります。)

特別代理人が必要な理由:親権者との利益相反

本来であれば親権者が未成年の子を代理する権限を持っています。
しかし、遺産相続ではそのようにならないケースの方が多いです。

それは、

・親権者
・未成年の子

が共に遺産相続(遺産分割協議)の当事者同士であることが多いからです。

両者が当事者同士となると

「親の取り分が増える=子供の相続する分が減る」

という関係が成り立ちます。
これを「利益相反関係」と呼びます。

親子間に利益相反が生じた場合には、法律により「親権者は未成年の子に対する代理権を行使できない」と規定されているのです。(未成年者の利益確保のため)

未成年者の特別代理人が必要なとき:相続手続のやり方

未成年者の特別代理人を選任せずに遺産分割をすることはできません。
仮にそのような遺産分割協議書を作成したとしても、無権代理行為(代理権がない親権者が代理して行った行為)として無効になります。

そのため、まずは特別代理人の選任が必要になります。

まず、未成年の子の住所地を管轄する家庭裁判所へ特別代理人選任申立てを行います。

その後、1~2か月ほどで特別代理人が選任されます。
なお、特別代理人には「相続に直接関係のない親族(叔父叔母)」が就任することが多いです。

遺産分割協議には特別代理人が署名・押印し、特別代理人の印鑑証明書と裁判所からの選任審判書を添付して相続手続きを執行していきます。

未成年者への特別代理人が不要となるケース

ただ、例外的に「特別代理人なし」で手続可能なものもあります。
それは「法定相続分のとおりに行う相続登記」です。

相続登記とは、不動産の名義変更手続きのことを指します。
法定相続分に沿ったかたちで不動産の相続登記をするときは、未成年者に対する特別代理人を選任する必要はありません。

この場合は、親権者が未成年に対する親権(代理権)を行使して、未成年の相続登記を申請することができます。

少しわかりづらいと思いますので、具体例にて解説いたします。

具体例:法定相続分どおりに相続登記するケース

【基本事例】
故人:父A
相続人:母B、未成年の子供C

この場合の法定相続分は

母:2分の1
子:2分の1

となります。

父A所有の不動産について、上記の法定相続分の割合で名義変更するときは「特別代理人が不要」ということです。

(※母親が土地を全部相続するという相続登記する場合には未成年の子の特別代理人が必要になります。)

まとめ

ここまで「未成年が含まれる遺産相続・特別代理人制度」について解説いたしました。今後の遺産相続の際にお役立てください。

・未成年者の相続人がいるときは注意が必要
・未成年者に特別代理人を選任しなければならない場合がある


・日本みらいと司法書士事務所(トップページ)

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