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認知症の相続人がいるときの相続登記とは?

お亡くなりになった方が土地・家などを所有されていたときは、相続登記(土地や家の相続)が必要です。
ただ、ひと言で「相続登記」といっても様々なケースがあります。

中でも「認知症の相続人がいる場合」には注意が必要です。

事例としては少ないですが「相続人の中に認知症の方がいる相続登記」も稀にございます。

認知症の相続人がいるとき、相続登記は少し複雑になります

認知症の方がいるときは、通常の相続登記の方法をとることはできません。

以下、認知症の相続人がいるときの土地・家の相続登記について解説いたします。

認知症の相続人がいるときの相続登記の解決方法

認知症の相続人は正常な判断が出来ない状態にあります。

そのため、自分ひとりで遺産分割協議に参加したり、署名押印することが法律上認められていません。

認知症の相続人がいるときの土地・家の相続登記は2通りの方法があります。

ケース1:認知症の相続人に対する成年後見人を選任する

相続が発生すると、遺産の分け方について話し合い(遺産分割協議)をするケースが大半です。実は、遺産分割協議は法律行為といって「正常な判断能力」を持っていない相続人が署名押印しても有効ではありません。

認知症の相続人がいるときは、家庭裁判所に認知症の相続人に対する成年後見人を選任してもらい、成年後見人が遺産分割協議に参加するという方法が考えられます。

成年後見人が遺産分割協議書や委任状に署名押印をすれば、認知症の相続人がいる場合であっても土地・家の相続登記をすることが可能です。

ケース2:(認知症でない)相続人が保存行為として相続登記を申請

上記のケース1の場合は、遺産分割協議をする場合の方法です。
本ケースは、遺産分割協議書を作成しない(法定割合で相続登記する)場合の土地・家の相続登記に使うことができます。

以下、具体例にて解説いたします。

【基本事例】
故人:父
相続人:母(認知症)・子(意思能力あり)

この事例では、母と子の法定相続分は各2分の1となります。

法定相続分のとおりに土地の相続登記をするとき、通常であれば「母と子」が相続登記を申請(又は委任状に署名押印)することになります。

しかし、認知症の相続人がいるケースとなると、認知症の方は土地・家の相続登記の申請はできませんし、委任状にも署名押印できません。

このとき、認知症でない相続人(子)は、単独で法定相続分で土地・家の相続登記をすることが認められています。(保存行為として)
=その結果、土地の名義が「母・子2分の1ずつ」になります。

保存行為による相続登記(ケース2)を行うときに気を付けること

ちなみに、この保存行為による相続登記は、法定相続分で土地・家の相続登記をする場合にのみ認められます。

土地の名義全部を子の名義にしたいときには使えません。
法定相続分と異なる割合で登記したい場合には「遺産分割協議」が必要になります。

そうしたいときには「ケース1の方法」しかありません。

権利証が発行されない

また、認知症でない相続人(子)が保存行為で相続登記の注意点として、相続登記完了後に認知症の相続人に登記識別情報(土地・家の権利証のこと)が発行されないという点があります。

本ケースでいえば、

・子(認知症でない)→登記識別情報(権利証)が発行される
・母(認知症)→登記識別情報(権利証)が発行されない

という取扱いになります。

相続登記完了後、不動産を売却する予定がない方については特に実害はありません。

しかし、相続した後に当該不動産を売却するような場合には権利証が無いと色々と不便です。
(通常よりも手間・費用がかかってしまう)

まとめ

ここまで認知症の相続人がいる土地・家の相続登記について解説いたしました。
認知症の方がいるときの対応策を覚えていただき、今後の相続登記にお役立てください。

・認知症の相続人がいるときは注意が必要
・解決方法1=成年後見人を選任する
・解決方法2=保存行為による相続登記を行う


・日本みらいと司法書士事務所(トップページ)

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