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遺産分割協議の特別代理人とは?

故人の死亡により、一切の資産債務が相続人に承継されます。
相続財産の分け方については「遺産分割協議(話し合い)」をして決定することが一般的です。

そして、遺産分割協議書という証明書類を作成し、相続人全員が署名押印をする流れになります。

未成年者が遺産分割協議の当事者になるときは要注意!

遺産分割の事例で、相続人に未成年者が含まれているケースがございます。(例:親に相続発生し、子が未成年者というケースなど)

相続人に未成年者がいるとき、遺産分割協議は可能なのでしょうか?

未成年者自身は遺産分割協議する資格を持たない!

実は、未成年者は遺産分割協議に参加する資格を持ちません
それは「制限行為能力者」といって、単独で法律行為をできないという規定になっているからです。(未成年者保護のため)

仮に未成年者が参加した遺産分割協議が整ったとしても、その遺産分割協議は無効です。

では、どうすれば良いのか?

このような場合に備えて、特別代理人という制度がございます。
このページでは、特別代理人と遺産分割協議について解説します。

特別代理人と遺産分割協議について

先ほど説明したとおり、未成年者は自分一人で法律行為(契約、遺産分割協議など)をすることができません。
通常であれば、親権者が代理することになります。

では、親権者が未成年者に代理して遺産分割協議をすれば良いのでしょうか?

親権者が代理できるケースはごく少ない

答えは「No」です。

実は、遺産分割協議において親権者が代理することはできません。
(できるケースはかなり少ない)

それは、なぜなのでしょうか?
以下、具体例をもとに解説いたします。

具体的事例:父が亡くなり、「母」と「未成年の子」が相続人のケース

【基本事例】
故人:父
家族構成:母・未成年者
(上記2人が相続人となる)

という事例を想定してください。

未成年者保護のため、親の代理権が制限される

この場合、母親は未成年者を代理して遺産分割協議をすることはできません。

母が、子に代理して遺産分割協議を進めてしまうことを認めれば、子の相続する権利が侵害されてしまう可能性があります。

上記のケースでは、

・母の相続財産取り分が増える=子の相続財産取り分は減る

という関係が成り立ちます。
このような関係を「利益相反関係」といいます。

本ケースのように母と子で利益が相反するようなときには、母の未成年者に対する親権が特別に制限されるのです。

(注)母と子の利益が相反しないとき、遺産分割協議において母は親権の行使が可能。=特別代理人は不要。

遺産分割協議をするための特別代理人

このとき、母に代わって未成年者を特別に代理する人が「特別代理人」です。

特別代理人というのは、その名のとおり

・今回の遺産分割協議のときだけ
・特別に代理する

権限を持つ人です。

遺産分割協議以外の場面であれば、特別代理人は何ら権限はありません。通常どおり親権者が代理します。

特別代理人が遺産分割協議に参加・署名押印をする

遺産分割協議の場面では、未成年者に代わって特別代理人が遺産分割協議に参加し署名押印をします。

特別代理人を選任することで、相続人の中に未成年者がいたとしても遺産分割協議を進められるという制度になっています。

なお、特別代理人は「未成年者の人数分」必要となります。
仮に未成年者が3人いれば、特別代理人も3人必要となります。

特別代理人は家庭裁判所にて選任されます

特別代理人は、親権者等が家庭裁判所に申し立てることで選任されます。

実際の現場では、

・遺産分割協議に直接関係のない親族(叔父・叔母・祖父母など)
・弁護士・司法書士などの専門職

が特別代理人なるケースが多いです。

特別代理人が絡む遺産分割協議の内容

特別代理人を選任すれば自由に遺産分割協議の内容を決めて良いということはありません。

実は、特別代理人の選任を家庭裁判所に申し立てるときに遺産分割協議(案)の提出をしなければなりません。

内容は、原則として子の法定相続分が確保されていることが必要になります。
遺産分割協議で子が不利益を受けないように裁判所のチェックが入るということです。

未成年者に不利な内容であれば、特別代理人に遺産分割協議の許可は降りないという仕組みになっているのです。

まとめ

ここまで特別代理人と遺産分割協議についての解説いたしました。
未成年者が含まれるときは特別代理人を要するということを覚えていただき、今後の遺産相続にお役立てください。

・未成年の相続人は自分一人で遺産分割協議できない
・親権者と利益相反になるときは、親権者の代理権が制限される
・そのときは、特別代理人を選任することで遺産分割協議が可能になる
・特別代理人が遺産分割協議するときは家庭裁判所のチェックが入る


・相続税申告.com(東京 池袋 相続税申告)

・日本みらいと司法書士事務所(トップページ)

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