登記簿謄本のホチキスをはずしても大丈夫?
故人名義の不動産がある場合には相続登記が必要です。
登記申請の際に必須となる資料に「登記簿謄本」があります。
登記簿謄本が複数枚になりホチキス留されていることも多いです。
ホチキス留は外しても問題ないのでしょうか?
このページでは「登記簿謄本のホチキス留を外しても大丈夫か」について解説いたします。
登記簿謄本とは?
まずはじめに、登記簿謄本について簡単に説明いたします。
土地・建物といった不動産は「登記簿」という帳簿によって管理されています。
これは、法務局が管理しているものです。
登記簿謄本には、
・不動産の現況
・所有者の情報(権利関係の状況)
等が記載されています。
登記申請の前後には登記簿謄本を取得する!
登記申請を行う前後では、登記簿謄本を取得することが一般的です。
まず、登記申請前に現在の権利関係(登記の内容)を確認する必要があります。
そのため、登記申請前に1通取得します。
そして、登記申請後は「名義変更の内容が反映されていることを確認するため」に登記簿謄本を取得することが一般的です。
登記簿謄本に記載されている内容とは?
では、登記簿謄本にはどういった内容が記載されているのでしょうか?
登記簿謄本は、
・表題部
・権利部の甲区
・権利部の乙区
の3つが主な構成部分です。
簡単に説明すると
・表題部→不動産の現況(面積・地目・所在など現況を記載)
・権利部の甲区→「所有権」に関する記載(所有者の住所氏名を記載)
・権利部の乙区→「所有権以外」の記載(抵当権などの情報を記載)
となります。
登記簿謄本が複数枚になる=ホチキス留される
上記説明のとおり、登記簿謄本は表題部と権利部から構成されています。
記載内容が少ないシンプルな不動産であれば、登記簿謄本は紙1枚で収まります。
ただ、登記簿謄本が複数枚(2枚以上)になるケースも少なくありません。
登記簿謄本が複数枚になるときは、これらはホチキス留をされています。
ホチキス留は外しても問題ない??
登記手続きを進める中で「登記簿謄本のコピーを取りたい・スキャンしてデータとして保管したい」といったことも出てくると思います。
では、ホチキス留を外しても大丈夫なのでしょうか?
ホチキスを外すと文書が無効となってしまうのでしょうか?
結論:ホチキスを外しても大丈夫!
さて、前置きが長くなりましたがこのページの本題です。
結論から申し上げますと、登記簿謄本のホチキス留は外しても大丈夫です。
文書が無効となることもありませんのでご安心ください。
コピーを取るとき等は、ホチキスを外して行った方が効率的だと思います。
(私はコピーを取るときは一度ホチキス留を外しています。)
使用後は元通りに復元する必要あり!
コピー・スキャン等の用途でホチキス留を外した場合、使用後に元通りに復元しておきましょう。
「1通の登記簿謄本が3枚にわたる(ホチキス留)」というケースを想定してください。
この場合、3枚揃って「1通の書類」となります。
3枚がバラバラの状態ではダメです。
順番を間違えないように
上記説明のとおり、登記簿謄本は正確に復元しておくことが必要です。
そのためにも、復元する際に用紙の順番を間違えないように気を付けてください。
現行の登記簿謄本では右下の余白部分に
・「1/3」(全3枚のうち1枚目であることを表す)
・「5/2」(全5枚のうち2枚目であることを表す)
といった表記があります。
こちらを確認しながら、正確に復元してください。
復元時:普通のホチキスでOK!
ホチキス留を外したら、復元時も同じようにホチキス留をしておきましょう。
ホチキスは普通のホチキスで大丈夫です。
何か特殊なホチキスが必要ということではありません。
まとめ
ここまで「登記簿謄本のホチキスは外しても問題ないか」について解説いたしました。
外してもOKということを覚えていただき、今後の登記手続きにお役立てください。
・登記簿謄本が複数枚になる(ホチキス留されている)
・ホチキスは外しても大丈夫(文書が無効にはならない)
・使用後は元通りに復元しておく必要あり
(再度自分でホチキス留してください)